リトルバスターズのナルコレプシーとの違いを考えてみた
注意:この記事はリトルバスターズを批判、意見したいために書いた訳ではありません。病気について考えたことつづりました。この作品の熱烈なファンの方は見ないでください。言葉に気をつけましたが、不快に思われる表現があるかもしれません。
アニメや漫画、ゲームが好きな属性。その中で一部の方々には「ナルコレプシー」といえば「リトルバスターズ」。「リトルバスターズ」といえば「ナルコレプシー」・・・・となっているような気がします。(あくまで気だけです)
自分が罹患している病名が出てくる作品とあって、気になったので検索。そして原作がギャルゲーですが、アニメ化もされていたので、3シリーズ全てを見てみました。
以下「リトルバスターズ」→ 略して「リトバス」
まずは予備知識から順につづります。
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目次
過眠は心因性でも起こりうる
ナルコレプシー、というよりも過眠症は、心因性や精神疾患によっても生じる可能性があります。
②過眠症
昼間の過剰な眠気が特徴です。心因性であることもあれば、うつ病の症状として現れる場合もあります。心因性であれば過剰な眠気を訴えることによって嫌なことを回避していることがあるか等をカウンセリングで探り、眠気によって自分の身を守らなくて済むような対処方法を模索していきます。うつ病であればカウンセリングだけでなく投薬治療を行う必要があります。
引用:睡眠障害 不眠治療編: カウンセリングルームセンター南 | 横浜市〜川崎市 | 臨床心理士
制限的な思い込み
(リミッティング・ビリーフ)
<楽しんではいけない>
<幸せを感じてはいけない>
【主訴】
楽しんではいけないと持つ者は、
何事も楽しめない
楽しむことに罪悪感を感じる
楽しむことを後回しにする
といった特徴を示す。
□睡眠障害(入眠障害、中途覚醒、早期覚醒)
⇒幸せを感じてはいけない
□過眠症(ナルコレプシー)
⇒楽しんではいけない
引用:├楽しんではいけない幸せを感じてはいけな|うつ・パニック障害から卒業!薬に頼らず早くよくなるカウンセリング
すごく簡単に、リトバスの概要
主人公、直江理樹(♂)がナルコレプシー
高校生活の思い出作りのため、幼馴染と野球チーム「リトルバスターズ」を結成。メンバーたちとの青春物語。
女子メンバーとの新密度を深める恋愛シュミレーションゲーム。通称「ギャルゲー」
リトバスのナルコレプシーは多分心因症の方
ここからが本題
身体疾患のナルコレプシー(私はこっち)
- どこでも、いつでも眠くなるもの
-
毎日、数時間置きに生じる
- 自身の喜怒哀楽の感情は影響を受けない(楽しくても、悲しくても、退屈でも眠る)
- 睡眠発作でスイッチが切れたように眠る前、当人は極度の眠気を感じている
- スイッチが切れた(寝落ちた) 後、座っているときならば 眠っている時間は5~15分程度で自然に起きる
- スイッチが切れても他者に声をかけられる、軽く身体を触られるのいずれかでたいてい起きる
日常生活に超支障あり。
リトバスの主人公 理樹君の症状(アニメを見た限りの情報)
- 数日~数週間置きに発動
- 睡眠発作でスイッチが切れるのは「楽しい」や「幸せ」と感じているとき
- スイッチが切れる直前の直前まで眠気を感じていない
- いつ睡眠発作が起きるかわからない
- 目を覚ますのはたいていベッドの上(他人に運んでもらっている)
- 目を覚ますのは数十分~数時間後
いつ発動するかはわからないけれど、発作が起きなければ日常生活にはそこまで支障がある描写はされていない。
その上、発症のタイミングが「両親の事故が原因で・・・」と述べられているので、もう心因性と見て間違いないと思いました。あとゲーム版の後半で完治するらしいですし。
結局完治するの、しないの
アニメ版では描かれていませんでしたが、ゲーム版ではストーリーの後半になると完治して、それ以降睡眠発作を発動しなくなるらしいです。(Wikipedia調べ)
心因症による過眠ならば、心因症の原因になっていることを克服すると、過眠も解消されるんですって。もともと覚醒する力を維持する力はあったのに、無意識に使わなくっていたのが心因性過眠ですからそうなりますよね。
身体疾患の方は、覚醒させるためのものがない(といわれている)ので、やはりまだ完治は難しいでしょうね。年齢を重ねると症状が和らぐとは言われていますが、そのような希望的観測にすがる気持ちにはなれません。結局、なるようにしかならないんでしょう
ナルコレプシーの病名を知ったばかりの頃、リトバスのwikiを見て、一時希望を持ってしまったものです・・・・。現実とはなんて残酷なことでしょう。
以上のことより私が出した結論
心因性ナルコレプシー → 完治するかも
身体疾患によるナルコレプシー → 完治は期待しない方がいい(2015年4月現在)
リトバスの仲間は過眠症を受け入れている
急に倒れて眠る主人公を見ても、みんな特に後ろ向きな考えは持っていないようです。眠ってしまっている主人公が起きるのを みんなで待っている描写があったときは、自分、涙目になりました。
それがゲームの構成上の都合なのか、(男女問わずに)登場人物は 主人公のことが大好き、って設定のおかげなのかはわかりません。いずれにしても、過眠症で急に眠る自分を否定されていないのは、本当に尊いことだと思うんです。その点は羨ましいと感じました、とても。
自分(私)が発作で眠ってしまったとき、一緒にいた人が起きるのを待っていてくれたとき。申し訳ないと思う気持ち以上に嬉しいです。感謝でいっぱいになります。それはもう、泣きたくなるくらいに。
プラス
学校もナルコレプシーの症状に理解があることが述べられており、お咎めなしとなっている
いいいいいいいいいな・・・・・・!! 全ナルコレプシー罹患者が泣きますね。きっと泣きます。私は泣きます。
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まとめ
やはり、【リトバスは「ナルコレプシー」】とよく出るけれども、私の知っているソレとは大分違うようです。それでもこの作品によって過眠症を知ってもらえる一つのきっかけになるといいなと思います。(ストーリーについての感想はここではあえて触れません。)
私のナルコレプシーも、リトバスの理樹君のナルコレプシーも、世間の人に知っていて欲しいことはきっと一緒です。
「眠ってしまったのはどうしようもうなかったんだ」
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何かしらの疾患、体調不良は「痛い、辛い、苦しい」などいずれかもしくは複数の症状があって「眠り」という休息を求めるかと思います。
— りつ@ナルコレプシー (@rit_narcolepsy) 2015年12月4日
過眠症は「眠り」いうものが症状で「眠り」に苦しんで、「眠り」で休息をしています。それが他の疾患と比べて異質で理解されずらい理由の一つなのでしょう。