ナルコレプシー(過眠症の一種)とは
・日中、長時間起き続けていることができない
・眠ってしまうことに対して、本人の意思、感情は影響を受けない
・一般的に眠くならないとされている、緊張感のある場面でも眠ってしまう
→面接、高所作業中、大事な試験中など
オレキシンとは
ナルコレプシーの原因とされている脳内物質。このオレキシンを分泌する神経が欠損しているため、ナルコレプシーが生じると考えられている。(2015年11月現在)
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目次
今回のテーマ
オレキシン(orexin)
私が欲しくて、欲しくて欲しくて、欲しくて…(endless) たまらないコレのことをそういえば、そんなにはよく知らないことに気づきました。対象のことをよく知って、焦がれる重たい想いを、より重たくしたいと思います。
オレキシンは,1998年に発見された神経ペプチド.視床下部外側野に存在する神経細胞が,オレキシンを産生している.ヒポクレチン(hypocretin)と呼ばれることがある.オレキシン神経は,脳幹のモノアミン神経系に働いて覚醒を維持するとともに,視床下部の弓状核に働いて食欲亢進の系を刺激している.覚醒は行動を支える基盤であり,オレキシン神経は,情動,エネルギーバランスなどに応じて適切な覚醒状態を維持し,一定の睡眠・覚醒機構を維持する機構を持っていると考えられている.オレキシンが欠損すると,長時間の覚醒を適切に維持できなくなる.
「オレキシンが欠損すると、長時間の覚醒を適切に維持できなくなる。」!!!!!!!
オレキシンの働き
・脳の覚醒
・(食事によって摂取した)カロリーを効率よくエネルギーに変える
→インスリン(血糖値を下げる物質) の量が少なくて済む
→インスリンの分泌量に影響されることなく、血糖値が下げられる
・中性脂肪が脂肪細胞に過剰に貯められるのを防ぐ
→肥満防止
分泌が活発になるとき
- 毎日決まった時間に摂る食事
- おいしい食事、しっかり咀嚼する →よく噛んでおいしく頂く
- 空腹のように、危機を感じるとき
- 強い動機を伴う行動をするとき
強い動機を伴う行動において、オレキシンの分泌は活発になる。
強い動機を伴う行動において、オレキシンの分泌は活発になる。
→食事への期待感、運動の開始時。肉食動物がエサを捕獲するときなど。強い動機を伴う行動において、オレキシンの分泌は活発になる。
オレキシンの分泌を促すには
- 味覚刺激
- 摂食への期待感 → 同じ時間に食事を摂る
ナルコレプシーの合併症
合併症として、肥満、頭痛、多汗症、糖尿病を疾患することが多いといいます。肥満者や高齢者では睡眠時無呼吸症候群を合併して日中の眠気が増強することもあるそうです。
http://www.geocities.co.jp/Beautycare/7912/narco020.html引用
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まとめ
やる気と覚醒について
今回改めて調べて、「眠いのはやる気がないから」と言う人が多い理由が(やっと)わかりました。
つまり彼らは「行動に対して強い動機(やる気)がないから、覚醒物質が分泌されずに眠くなる」と言っているようです。「やる気があれば眠くならない」ってあんまり信じていませんでしたが、根拠は存在しました。
「覚醒物質」? 何それ、食えんの? な我々にとっては、理屈で理解するしかありません。
それから一般的には食事中には眠くならない理由と、空腹すぎると眠れない理由も同一だったことには少々驚きです。
危機感(空腹)を持っていると眠くならないというのは、動物的本能といいますか、生命を維持するために必要なことですね。その一部が欠損しているということは、考えてみればなんて恐ろしいことでしょう! 平和な時代、場所で生きられていて本当によかった…!!
合併症について
オレキシンが血糖値の上昇を抑える…?
つまり、まさか、いや。やっぱそうですよねー。
ナルコレプシーの合併症として、糖尿病が挙げられている理由はここにある様です。
私は現在、幸いにも糖尿病の疑いを持つような状態にはなっていませんが、不摂生な生活をしていると、一般の方よりは発症するリスクが高いってことです。意識するようにします…。私は一般よりも血糖値を下げる武器が一つ足りないのだから。
インスリン先輩!! いつもお疲れ様でっっっす!!!!
生活で絞り出るのかしら?
ナルコレプシーの(対症)治療の一つに「規則正しい生活をすることで眠気が緩和できる」という理由の一つはオレキシンの分泌を促すっていうのもあるのでしょうかね。ナルコレプシーですと、オレキシンの数値は検知できない程に少ないと聞いていますが、分泌できる僅かを搾り出すということかもしれない。
筑波大学が「オレキシン受容体作動薬の創出に世界で初めて成功」!!! 今後の研究に期待。
参照・参考
http://www.md.tsukuba.ac.jp/basic-med/pharmacology/orexin.pdf
第11回 肥満ホルモン「レプチン」と睡眠ホルモン「オレキシン」/自然科学研究機構 生理学研究所
「食事を味わいながら規則正しく」が健康的 生理研が解明-ニュース-日本生活習慣病予防協会
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