居眠りをする自分を悲しく感じる
私はナルコレプシーを発症しているため、一般の平均よりは居眠りが多い人です。
居眠りが多い自分のことを嫌いにならないように、居眠りのいいところを探してみました。
【ナルコレプシー:過眠症の一種。日中、数時間置きに24~48時間起き続けていたときのような極度の眠気を感じる。本人の意思に反して寝落ちることが少なくない。それを軽減させるため、日中の活動時間中に仮眠をとることが推奨されている。】
心無い人から言われるのは「よく眠れていいね」という言葉。
一生懸命に対象に打ち込んでいるときでさえ、よ.く.眠.れ.て.し.ま.うのですから、やはり我々に対して「羨ましい」という言葉を投げるべきではないです。その発言をぶつけてきた相手のことは忘れられません。相手が言ったことを忘れていたとしても、私は忘れません。
起きたいときに起きていられるからこそ、よく眠れることに価値があるのですよ。
日本の世間的に「居眠り=悪い」の図式になっているように感じます。居眠りについて、できれば根拠も込みで誰かに肯定して欲しいものです。
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目次
居眠りについての書籍
オーストリア人 ブリギッテ・シテーガさんが著していました。内容がとても興味深い上に、私が求めていたものだったので 前のめりになりながら読みました。
居眠りの効果まとめ
・居眠りは社会的な隠れ蓑として役立つ。・居眠りすれば、罰を受けることなく異性に近づくことができる。・居眠りを二分間すれば、二時間の仕事ができる体調が整う。・居眠りすれば、重要なアポイントの準備ができる。・居眠りすれば退屈しないですむ。・居眠りすればアルツハイマーを減らしてくれる。・居眠りすれば長生きできる。・居眠りすれば明朗活発になる。・居眠りすればストレスが減る。・居眠りすれば、家庭・会社・学校内の活動に熱心に打ち込むことができる。・居眠りすれば一日が二日以上に思える。・居眠りすれば自信がつく。・居眠りすれば、ひらめきが起きる。・居眠りは楽しい。
紹介書籍内引用
居眠りのいいところがたくさんあって、嬉しいです!
しかし後半の「自信がつく」と「楽しい」は同意しかねます。やはり、【自分の意思で】眠るのと、【制御不可】な人(過眠勢) が感じることは違うようです。それらを差し引いても居眠りのプラスの効果、多いですね。
居眠りすれば退屈しないですむ。
上記項目の中で、私がプラスな面について特に感じるのは「退屈しないですむ」という点です。
確かに、待ち時間のように退屈をする場所において、退屈になっても暇をもてあます前に眠ります(意識的・無意識的ともに)。そういう意味では居眠りするおかげで「退屈しないですむ」人生なのかもしれません。眠っていても糾弾されない場においてのみプラスですが。
逆に退屈な場で起 き て い な け れ ば な ら な い時は、絶望的な気持ちになります。
居眠りとは少し違う枠ですが、前にMRIを撮ったときに眠っていたおかげで退屈を感じることはありませんでした。
その検査ではおよそ30~40分間横になってじっとしていなければいけないのですが、私は早々に眠っていたので、時間の経過がわからなかったです。眠っていたおかげでむしろ早く感じた程です。一般的には眠ろうとしても、騒音でとても眠れる環境ではないらしいんです。
居眠りを二分間すれば、二時間の仕事ができる体調が整う
特大級に同意するのがコレ。
本当そう!! ほんの数分仮眠をとるだけで、天国と地獄のように違います。起き続ける努力をして、意識朦朧となっているその時間は本当に地獄のようなんです。いっそ寝落ちしてしまった方が身体は楽です。起きた直後のスッキリとしたあの感じ!(同時に罪悪感と嫌悪感で押し潰されそうになりますが)
たかが数分、されど数分なのです。睡眠が健常な方々に対しても居眠りと仕事の関係を言及しているのですから、過眠勢に対してはどれほどの効果を与えるのか!! と声を大にして主張したい。
いつもは毎日起き続ける努力をしていますが、どや顔で居眠りさせてください。眠気に耐えているより よほど成果が上がるのです。
居眠りすれば一日が二日以上に思える。
眠る度に意識が分断されるので、私は一日が二日どころか、三日、四日に感じることもあります。その上、夢を異常な回数見るので、現実との境目が不明瞭になることもあります。
一泊二日の旅行の時、何度も目覚めて、何度も活動する夢を見て、何度もまた就寝しました(夢の中でも現実でも)。おかげで一泊でもそれ以上に感じることが少なくありません(これって得かな!)
旅行時にはよく眠れるようにとグリシン(サプリメント)を服用しますが、それでも夢は見ます。
一日が複数日に感じるのがプラスに思えるか否かは人それぞれかと思います。私は人間の時間は有限なので、それが増えたような「気」になれるのはプラスであると考えています。
同じくらい眠りで「時間を無駄にした」とも感じるときも多いので、プラスマイナス・ゼロくらいの意識でいたらきっと心は平和になれます。
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まとめ・感想
居眠りのいいところについて、私が当初考えていた個数よりも多くて、嬉しいです。普段はあまりネガティブの方ではありませんが、思いがけずに寝落ちてしまったときの自己嫌悪は苦しいものです。
現代日本ではなかなか居眠りは (表向きには) 受け入れられがたいものですが、過去の日本では公に認められていたことは、興味深いところです。
さらにもう一つ。武士の時代、眠っていてもすぐに起きて反応できるのが優れた武士とされていました。かの有名な徳川家康も居眠りしながら周囲を注意し続けていたそうです。
警固の者がいつも柱や武器にもたれながら座って眠っている場面で、これは、後世の武士も緊急出勤や警備勤務の折によく取っていた寝相だった。熟睡は御法度だが、何が何でも眠ってはいけない、というわけではなかったらしい。睡眠中も注意を怠らないでいるという業(わざ)は一般的なイメージとしては武士だけにできることであり、その他の人々は熟睡してしまうので敵に対しては無力になってしまった。
紹介書籍内引用
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