ナルコレプシーです、お見知りおきを

世界で日本人が一番多い過眠症、ナルコレプシーに関係あること、ないこと。

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ナルコレプシーが出てくる作品 ~映画編~

登場人物がナルコレプシー患っていると聞くと、チェックしたくなります、私です。今回はこちらを鑑賞しました。1991年制作の映画です。

タイトル:マイ・プライベート・アイダホ

※この記事は作品を批判、批評したいために書いたものではありません。作中の「ナルコレプシー」という病気について取り上げることを目的としています。不快に感じる恐れのある方はこの先を見ないでください。

監督:

ガス・バン・サント

キャスト:

リバー・フェニックス

キアヌ・リーブス  他

【ストーリー】
ストリート・キッドのマイクは、男娼として街角に立ち、少年を好む中年男性を相手に体を売って日銭を稼ぐ日々を送っている。ある時、マイクは記憶の中の母親に良く似た女性客を前に持病の睡眠発作を起こしてしまう。眠り続ける彼を助けたのは男娼仲間のスコットだった。彼は市長の息子であり何不自由なく育ちながらも、見せかけだけの家庭に嫌気がさし、家を飛び出していた。ある日、マイクは行方不明の母親を探す決心をし、スコットと共に、兄リチャードが暮らす故郷のアイダホへバイクで向かう。マイクが旅の途中で告げたスコットへの想い、兄リチャードの衝撃的な告白。やがてマイクとスコットの道は二つに別れていく…。愛と友情、それぞれのアイデンティティーを求めて旅したポートランド、アイダホ、ローマ、彼らが旅の果てに見たものは…。
【解説】
若き日の美しき危険な魅力に溢れた2人。圧倒的な存在感!リヴァー・フェニックス&キアヌ・リーヴス奇跡の競演!/鬼才ガス・ヴァン・サント監督が青春の切ない痛みを描いた傑作ロード・ムービー

上記リンク先引用

 

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映画についての話(ネタバレも少し含む)

映画が始まって数秒でナルコレプシーの病名と症状について紹介されます。

開いてある本(辞典的な何か)にライトアップされる形です。

「発作性睡眠 (ナルコレプシー)」

「発作的に深い眠りに襲われる病気」

あ…れ…? スタートから戸惑いが急加速です。キックダウンした気分です(AT車の急発進のアレ)。ナルコレプシーはどちらかというと浅い眠りの方なんですよねー。

ストーリーが進んでいくにつれて増していくのは、(少なくとも)私と同じ種類の睡眠発作ではないという思考です。

どちらかというとルコレプシーの症状の一部の「カタプレキシー」が取り上げられているように感じました。

カタプレキシー(情動脱力発作)とは

ナルコレプシーの四大症状のうちの一つ。

喜怒哀楽の感情が大きく動いたときに、身体の力が抜けてしまうこと

膝やアゴのように身体の一部のみの人もいれば、全身の力が抜けて一定時間動けなくなる人もいる。時間は数秒~数分、長いと1時間近く発作が生じる人もいる。

この発作の最中は眠っている訳ではない筋肉の力が抜けているだけなので、意識は保ったまま

※この症状が陰性(存在しない) ナルコレプシー罹患者もいる。》

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作中に主人公のマイクは度々発作を起こします。それは一緒にいた人が揺すっても起き上がることが出来ない程です。。側にいたのが初対面だと放置され、友人だと運んでもらえていました。(私、そんな友人に涙しそう)

私の知っているナルコレプシーの睡眠発作は、日中に急に眠ってしまっても、外出先であれば軽く小突かれる程度で起きられます。安心しきった家や室内ならば覚醒するのは難しいけれど、少なくとも室内から外に運びだされれば覚醒するでしょう(多分)。

しかしカタプレキシーは筋肉の力が抜けてしまっているので、睡眠状態とはまた異なるものです。そのため動けないのが継続していても不思議ではないかと思いました。

彼は興奮状態になったときに発作が出ることが多いのも、そう感じさせる理由の一つです。

映画の別の紹介文では、「緊張状態になると眠ってしまう」とされていますが、実際に視聴してみて、どちらかというと興奮状態の方が要因になっている比率の方が多いと感じました。

これは睡眠発作でも、脱力発作でもどちらにもいえると思うこと。自分のことを待っていてくれる人がいるとありがたさと喜びと安安堵の気持ちです。自分が動けるようになったとき、覚醒したときに誰もいなくなっていること程悲しいことはありませんから。ワタシはいつも恐れています。起きたときに真っ暗な部屋であることを。誰も待っていてくれていないことを。

ストーリーの方は、結構淡々と進んでいくので、映画として盛り上がる場面は少ないです。そんな中でも、親友のスコット が主人公マイクの病気に対して、理解して受け入れているところが端々に描かれています。同じような症状の関係者が見たときには、きっと一般の人とは違った感想を持つと思いました。


補足事項

以前ナルコレプシーには心因性と身体性があることについて書きました。そのうち私が身をもって知っているのは、身体性の方です。

私が調べた限り、心因性の方のナルコレプシーは、私の身体性とは異なる症例ばかり出てきます。唯一共通しているのは「眠いのどうしようもない」っていうところくらいです。

もしかしたらこの映画の主人公マイクも、リトルバスターズ(略してリトバス)のときと同じような感じなのかもしれないですかね、そう思うと多少納得がいきました。

両者の比較についてはこちら。

身体性の場合、直立していたのが急に倒れて眠ることはありません(存在していたとしても少数派です)。眠りながらも、身体の方は、慣れ親しんだ行動ならば続けることが可能です。