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人の感想はひどく残酷だ

理解できないから「違う」という人

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文章の内容を理解していなくても、「これは違う」と言う、その行為が怖い。

 

 

とある1000字程度の論説文について、どんな感想を持ったのかを話す機会がありました。その場にいたうちの一人は、色々なことを言っていましたが、まとめると「筆者の言っていることは違うと思う(文章そのものを否定)」という内容でした。

 

なので私はどんな文章だと捉えたのか、どの辺りが賛同できないのかを尋ねてみたところ「よくわからない」と返されました

 

その人の国語力については今回は言及しないものとします。ただ、 どんな内容すら把握が出来ていないまま「違う」と否定するその思考と行動が何よりも怖いと感じました。その人はわからないことを把握する努力をしないままに「これは違う」と言ったのです。

それならば「難しい」と言って匙を投げる方が余程ましなものです。

 

 

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目次

 


よくわからないものは否定

上述の出来事の時考えたのは、このような「よくわかんないけど否定する」というのは決して珍しいことではないということ。

その「よくわかんない」は、「よく読んでいなくて内容をはき違えている」も含みます。

 

賛成・肯定することと、反対・否定することはどちらの方が楽か

きっと後者の方ですね。今の自分を保ったままの方が、痛みも、苦しみもありません。新たな題材について考えるという面倒なこともしなくてよいのです。

否定しない代わりに、自分に都合が悪くないよう先入観を持って見つめるということもありえます。それを無意識に行ってしまうのですから恐ろしいことです。

 

よく聞く例は、上司に新しい試みを提案したとき、保守的な上司は考える前にとりあえず反対・否定するということ。保守的になればなるほど、新しい考えや意見を否定したくなるということ。 それは仕事に限らず、歳を重ねるほどにその傾向は大きくなり、新しいことは拒絶しがちになる、と見聞きします。

 

相手の年齢に関わらず、どれだけ言葉を尽くしても、どれだけわかりやすくなるように工夫を凝らしても、相手にそのつもりがなければ届かないのです。 よくわからないものに対しては とりあえず否定しておけば精神は安定するのです。それは当人の心の持ちようなので、他人である我々にはもうどうすることもできないのですから、悲観したくなります。

 

 怖いこと

自分が変わること、変えられることに対して恐怖を感じる人は少なからずいることでしょう。その変化が意図しないことであればあるほどに、強い拒否を示すのかもしれません。

知らないこと、知らない世界に対して恐怖はどうしても感じてしまうものなのかもしれません。その恐怖をどのように捉えるているか、それによっても人は違うのだと考えます。

 

 私はよくわからないままに結論を出すことの方が怖いのです。

 

 

 


現実を見よ

こちらのTEDトークをされている Isaac Lidsky氏 は、言います。

 

アイザック・リッズキー:『あなたはどんな現実を生み出しているのか?』

www.ted.com

 

内容抜粋

1:私たちは いろいろな方法で自分なりの現実を作り出す。

恐怖をひとつの例にとる

恐怖は現実を歪める。歪んだ思考にとらわれると何であれ、未知のものよりましに思える。 恐怖は何としても未知の部分を埋めようとする。 恐れるものを既知のものと偽り、曖昧なものの代わりに最悪なものを見せ、憶測を根拠にすり替える。

 

 

2:恐怖に負けずに現実を見よう

あらゆる瞬間、あらゆる思考、あらゆる小さなことに責任を持ち続け、恐怖に負けず現実を見よう

 

 

3:フィクションは捨てよう

恐怖も自己批判も自分にとってのヒーローも悪役も、 みんなあなた自身の言い訳であり、屁理屈であり、手抜きであり、正当化であり、 降伏であるそれらはあなたが現実と感じているだけのフィクションだ。惑わされずに 現実を見よう。フィクションを捨てよう。 あなた自身があなたの現実の創造主なのだ 。現実の創造主になることは 全面的に責任を負うことである

 

What do you fear?  What lies do you tell yourself?  How do you embellish your truth and write your own fictions?  What reality are you creating for yourself?

あなたは何を恐れていますか?  自分自身にどんな嘘をついていますか? どのように現実を飾り立て フィクションを書いていますか?  どんな現実を 自分のために作り上げていますか?

動画についての抜粋は以上

 

 

未知なものは何よりも恐怖です。そのために知らないことを、「知らない」と認めることをしないで済むように現実をすり替えてしまうのです。

あなたが現実と感じていることは、あなただけのフィクションであると、彼は主張しているのです。

 

 

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まとめ

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・「よくわからないから否定する」はやめよう

・未知なものは恐怖である、自分が変えられることも恐怖である。それでも現実と向き合わなければならない

・あなたが現実と感じていることは、あなたが現実と感じているだけのフィクションである

 

 

 


おわりに

個人が知っていること、考えられることは有限です。無限の可能性はあるけれど、現在持っているという意味では有限なのです。新しいことは外から、他人から得られます。それを拒否してしまっては、後退する一方になってしまうのです。現状を維持することでさえも難しいのですから。

 

作家のPico Iyer氏はこう語ります。

Knowledge is a priceless gift. But the illusion of knowledge can be more dangerous than ignorance. Thinking that you know your lover or your enemy can be more treacherous than acknowledging you'll never know them.

知識は代え難い賜り物です。しかし 知の幻想は 無知よりも危険なものです。恋人を理解してると思い込むのも 敵を知っていると思い込むのも 相手を知ることなどできないと 認めることよりも 危険だとも言えます。

 

I've been a full-time writer now for 34 years. And the one thing that I have learned is that transformation comes when I'm not in charge, when I don't know what's coming next, when I can't assume I am bigger than everything around me.

作家を本業として34年経ちますが  一つ解ったことは 自分の道を操らずにいる時、次に何がおきるか解らない時、周りよりも優れているんだと 驕らない時に 変化が訪れます。

ピコ・アイヤー: 知りえないことの素晴らしさ | TED Talk | TED.comより

 

知らない物事を全て否定で返すのではなく、未知を既知とすり替えるのではなく、理解したと思い込むのでもなく、自分が知らないことを認め、対象を真っ直ぐ見つめるのです。そして驕らずにいられるとき、自分に変化が訪れるのです。

 

 

 


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